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外壁塗装の塗料は艶有り・艶なし、どちらを選ぶのが正解!?
外壁塗装の際、「新築時のようにツヤツヤのピカピカにしたい」という方もおられれば、「光沢や艶を抑えてしっとりと落ち着いた感じにしたい」という方もおられるでしょう。外壁塗装の時の艶の有無や度合いはお施主様やそのご家族のお好みでお選びになるのが一番だとは思うのですが、塗装業者の話やネットなどを見ますと『艶有りの方が耐用年数が長い』なんてことが言われています。そうなると、外壁塗装で艶なしを選びたいという方は迷ってしまいますよね。艶有りを選びたいという方も、艶をある程度抑えたものでと考えていた方は「光沢がハッキリしていた方がいいのかしら」と考えあぐねてしまうのではないでしょうか。
ここでは艶の度合(段階)とその見た目、その有無による耐用年数、実際に外壁塗装する際に気を付けるポイントと塗料の選び方など、皆様が安心して外壁塗装できるよう気になる点について解説していきます。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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外壁塗装時の艶有り塗料と艶消し塗料
自分の好みだけで選ぶだけではだめなの?
外壁塗装で色で悩むという方は多いと思いますが、艶の有無の選択で困るという方はあまりいないのではないでしょうか。ツヤツヤな感じが好きな方は艶有りのグロス仕上げを選ぶでしょうし、艶を控えた光沢の少ない感じが好きな方は艶を抑えたマット仕上げを選ぶことになると思います。ところが外壁塗装は艶有りの塗料で塗った方が長持ちすると言われると、ちょっと困ってしまうのではないでしょうか。
艶を抑えたマット仕上げで塗装しようと思っていた方は「少し艶があるものにしてみようか」と思うでしょうし、艶有りで外壁塗装しようと思っていた方も「もっと艶がある塗料で塗った方がいいのでないか」と迷ってしまいますよね。また、耐用年数も少しでも長い方がいいですよね。確かに艶なしよりも艶有り塗料の方が外壁塗装の耐用年数が長いというのは事実なのですが、現在では艶がほぼない塗料でも寿命が長いものを選ぶことができます。耐用年数で安易に艶を決めるのではなく、皆様には真実を知って、納得のいく外壁塗装をしてほしいのです。
外壁塗装における艶とは何なのか
艶のことを今さら説明するまでもないでしょうが、滑らかな平面や曲面に浮かぶ、光の反射や光沢のことです。
外壁塗装や工業製品では平面に60度の角度から光を当てて、反射した光を測定し、艶の有無の尺度としています。グロス値と呼ばれるもので、当てた光を100なのかという値です。
外壁塗装の艶は基本的に
「艶有り」、「7分艶」、「5分艶」、「3分艶」、「艶消し」の5段階
7分や5分という数字だけを見ると、7分艶だと反射率70%程度、5分艶だと50%程度に思えてしまいますが、実際はそれよりも低い数値になりますので覚えておいてください。
艶は全部で5段階ですが、塗料によっては「艶消し」がないものもあります。また、「艶有り」がないものもあります。つまり、5段階全てが用意できない塗料も数多く存在するのです。
艶有り | 光の反射率70%以上 |
7分艶 | 光の反射率55~65% |
5分艶 | 光の反射率30~40% |
3分艶 | 光の反射率10~20% |
艶消し | 光の反射率5%以下 |
外壁塗装の塗料の艶と耐用年数の関係性
前述のように外壁塗装や屋根塗装用の塗料は艶なしよりも艶有りの方が耐用年数が長いと言われています。これにはさまざまな理由があります。
1.外壁塗装では艶有りの方が塗膜の劣化の原因となる汚れが付きにくい
艶があるということは、それだけ表面も滑らかということです。ざらざらしているより滑らかな方がそれだけ汚れも溜まりにくくなります。汚れも塗膜を劣化させる原因の一つですから、溜まりづらけれけば、それだけ寿命も長くなるということです。
2.艶消し剤は塗料にとって異物であり、塗膜の性能を少しだけ低下させる
もともと艶のある塗料はフラットベースと呼ばれる艶消し材を混ぜることによって、光沢を鈍くしています。このフラットベースは滑らかな表面に小さな凹凸を付けることによって、光を乱反射させることにより、艶を少なく見せるものです。フラットベースを混ぜられた塗膜は本来の性能より低下すると言われています。
塗料はもともと外壁塗装や屋根塗装でその他の表面を保護する目的で作られたものです。長く保護するには劣化させる汚れなどが溜まりにくい表面に凹凸がない方が有利なので、艶有りが優勢となります。
艶を抑えた塗料でも耐用年数が長いものを選ぶことも可能
現代の建築物は多様となり、外壁塗装にもさまざまなことが求められるようになりました。建物によっては艶消しのマットな仕上がりの外壁塗装を求められることも多くなったのです。現代の塗料はまさに化学の塊であり、テクノロジーは日進月歩以上で進化しています。艶を抑えた塗料でも長い耐用年数のものが登場していますので、そちらをお好みの方もご安心ください。
水谷ペイントの外壁塗装用塗料ナノコンポジットシリーズは3分艶で完全な艶消し塗料ではないものの、艶消し塗料に分類されることが多く、3分艶でも1~2分程度の艶に見えるという業者もいますから、ぜひ検討してください。
艶有りと艶消し塗料、それぞれの外壁塗装で実際の耐用年数は?
艶消しに較べると艶有り塗料は耐用年数で1.5~3年程度、長いと言われています。現在の一般的な塗料(シリコン)の場合、期待耐用年数は十数年程度ですから、その1~2割程度の期間長くなるというのは結構な期間です。
ただし、これはもともと艶有り塗料を艶を調整して少なくした場合の話です。艶有り塗料でも塗り替えから2~3年で艶消し塗料とほぼ同じ色になると言われています。その差が反映されていると言えなくもないのですが、そもそも外壁塗装の耐用年数は艶の有無よりも塗り替え時の外壁の状態と環境や立地が大きく作用します。あくまで目安であり、現在の塗料は技術が進歩したのでそこまでの差はないという方もいます。ちなみにナノコンポジットWの耐用年数は14~16年程度です。
艶有り塗料での外壁塗装の耐用年数 | 艶消しに較べてプラス1.5~3年程度 |
艶消し塗料での外壁塗装の耐用年数 | 艶有りに較べてマイナス1.5~3年程度 |
ナノコンポジットWでの外壁塗装の耐用年数 | 14~16年程度 |
ここで艶有り塗料と艶消し塗料、それぞれで外壁塗装した際のメリットとデメリットをまとめておきましょう。どちらにも良い点と悪い点があるものです。
1.基本的に艶があるほど耐用年数が高くなる
2.汚れにくい
3.さまざまなメーカーから
いろいろな塗料が販売されている
4.新築時の同じような輝きを味わえる
1.艶の調整をすると
耐用年数が短くなると言われている
2.艶を楽しめるのは塗り替えから数年程度
3.艶の度合いによっては
安っぽく見えてしまうこともある
1.塗り替えから耐用年数近くまで
風合いや雰囲気の変化が少ない
2.マットで落ち着いた感じが
高級感を引き立たせる
3.和風の建物など
明らかに艶消しが似合うものも存在する
1.流通している塗料の種類が少ない
2.色の選択肢も少ない
3.艶有りを艶の調整で艶消しにした場合、
価格も高くなる
外壁塗装の現場で艶を調整することも可能だが、お薦めはできません
艶有り塗料の場合、実際の外壁塗装の現場で艶消し調整材(フラットベース)を塗料に混ぜてお好みの艶にすることも可能なのですが、あまりお勧めはできません。しっかりと品質管理された工場とは違い、現場では温度もまちまちですから、綺麗に撹拌できるか という不安も残ります。また、仕上げ後のタッチアップなどの補修もしにくくなります。
実際に外壁塗装をしている現場で目で見て、お好みの艶にしたいという気持ちは分かるのですが、「7分艶」、「5分艶」、「3分艶」などメーカーで既に調整された塗料を使った方がさまざまな意味で安心できるでしょう。
メーカーで既に艶が調整されている塗料(日本ペイント・パーフェクトシリーズの場合)
※日本ペイントパーフェクトシリーズカタログ.pdfより引用
「私のお家に似合う外壁塗装は艶有りかしら、艶無しかしら」とお迷いの方はぜひ、カラーシミュレーションをお試しください。また、実際に外壁塗装で使う塗料を塗った塗り板もご用意しますので、それもご利用ください。これら2つを活用することによって後悔しない、ご満足いただける外壁塗装になるでしょう。両方とも無料でご用意いたします。
外壁塗装において艶有り塗料を塗りたい場合は少し暗めな色を選ぶことをお勧めします。こうすれば、艶有りだけど、落ち着いた雰囲気を演出できます。艶を抑えた塗料を塗る場合は反対に少し明るめの色を選びましょう。艶消し塗料は光をほぼ反射しないため、日当たりが悪い立地では暗い雰囲気になりがちです。外壁塗装では艶の有無によって塗料の明るさを使い分けるとうまくいくということを意識しておけば、理想の塗り替えとなるでしょう。
艶有り、艶消し塗料の色選びのポイント
艶有り塗料を塗りたい場合 | 少し暗めな色をお勧めします |
艶を抑えた塗料を塗る場合 | 少し明るめの色を選びましょう |
外壁塗装における艶とは外壁の光の反射率による光沢のことです
外壁塗装の艶は基本的に
「艶有り」、「7分艶」、「5分艶」、「3分艶」、「艶消し」の5段階です外壁塗装の艶の有無は耐用年数を左右することもあります
艶が有る方が外壁塗装の寿命は長くなります
現在では艶を抑えた塗料でも耐用年数が長いものもあるので安心です
艶有り塗料にも、艶消し塗料にもメリット・デメリットが存在します
外壁塗装の現場での艶調整も可能ですが、お薦めはできません
艶有りと艶消しで迷ったらカラーシミュレーションと塗り板を活用しましょう